縁起物やお守りにもなっている招き猫。
何故、猫が福を招くと言われる様になったかご存知ですか?
招き猫の由来にはいくつかの説があります。
同じ豪徳寺でも2つの説があります。
@江戸時代、彦根藩第二代藩主・井伊直孝が、豪徳寺の前を通りかかった時、この寺の飼い猫が、門前で手招きするような仕草をしていたため寺に立ち寄ると、いきなり雷雨が降り始めた。
雨に濡れずに済んだ事を喜んだ直孝が、荒れていた豪徳寺を建て直し、猫の死後、境内に招猫堂が建てられ、猫が片手を挙げている姿をかたどった猫地蔵が作られるようになったという説。
A直孝が、豪徳寺の一本の木の下で雨宿りをしていたら、一匹の猫が手招きをしていたため、その猫に近づいたところ、先ほど雨宿りをしていた木に雷が落ち、直孝は命拾いした。
その事を感謝した直孝が、荒れていた豪徳寺を建て直し、猫地蔵を奉納したことがきっかけになり招き猫が誕生したという説。
江戸時代末期、ある老婆が、貧しさゆえに愛猫を手放したが、その猫が夢枕に現れ、「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる。」と言ったので、その猫の姿の人形を今戸焼の焼き物にして売ったところ、たちまち評判になったという説。
同じ自性院でも2つの説があります。
@江古田・沼袋原の戦いで、劣勢に立たされ道に迷った太田道灌の前に猫が現れて手招きをし、自性院に案内した。
これをきっかけに勢いを盛り返し、戦に勝利した太田道灌が、この猫の地蔵尊を奉納したことから、猫地蔵を経由して招き猫が成立したという説。
A江戸時代中期に、豪商が子供を亡くし、その冥福を祈るため、自性院に猫地蔵を奉納したことが起源であるとする説。
稲荷信仰に根差した養蚕守護(鼠除け)、商売繁昌(陽物信仰)という二つの呪術的役割を担っていた土人形が招き猫となった説。
招き猫の手の上げ方にはさまざまな違いがあります。
右手を上げているもの、左手を上げているもの、手の挙げ方も、耳の辺りまでしか上げていないものや耳を超えて高く上げているものなど千差万別。
これらの招き猫は何を招いているのでしょうか?
一般的に、右手を上げている猫はお金を招くといわれています。
招き猫にも性別があり、右手を上げているのは雄猫です。
雄といわれる豪徳寺の招き猫は、どれも皆、右手を挙げています。
一般的に、左手を上げている猫は人(客)を招くといわれています。
遊女が左手で男を誘うことに由縁しているらしく、こちらは雌猫です。
お金と人(客)の両方を招くと言われていますが、「欲張り過ぎると お手上げ万歳 になるのが落ち」と嫌う人が多いそうです。
招き猫の中には、耳の辺りまでしか手を上げていないものや、耳を超えて高く上げているものがいます。
この手を上げる高さにも意味があり、高ければ高いほど遠くの福を招くといわれていますが、根拠があってのことではないようです。
我々も遠くの人を手招くときに、手を高く挙げて大きなジェスチャーをします。
おそらく、その辺りから、高くてを挙げた招き猫は遠くの福を招くと考えるようになったのでしょう。
招き猫は色もざまざまですが、これにもキチンとした意味があるようです。
白に黒や茶色の斑のついた猫。
招き猫にはこの三毛猫が圧倒的に多いようです。
西洋・東洋を問わず「 三毛猫のオスは幸運を招く」として珍重されています。
遺伝子上、三毛猫のオスは数が非常に少ないうえに、生殖能力を持たないオスが多からです。
この事になぞらえてか、三毛の招き猫も幸運を招くといわれています。
純白は、清潔・純粋を意味し、幸せを包み込んで育てる色だそうです。
白猫は、心を落ち着かせ福を招くといわれています。
また、白狐に由来しているのではないかという説やキツネの土人形からの流れを組んでいるのではないかという説もありますが、詳しい事は分かっていません。
疱瘡が命にかかわる病気として恐れられていた頃、親は子どもに赤いものを着せたり、赤いおもちゃを持たせたりしていたように、赤は疱瘡の神が嫌う色だと信じられ、麻疹や疱瘡(天然痘)を避けると言われていました。
赤い招き猫は、病除け・魔避け・無病息災のお守りです。
黒は、魔除けの意味があると考えられており、黒い招き猫は「厄難を払い、家内安全を祈る」という説もあります。
江戸時代、労咳すなわち肺病の患者は、身辺に黒猫を飼うと全快するという俗信がありました。
「青白い娘のそばに黒い猫(天二信2)」という川柳が残っています。
「飼い猫が黒ければ娘は良縁にこと欠かない」ともいわれていました。
黒猫には魔力があるという俗信から、招き猫に結びついたのではないでしょうか。
他にも、金やピンクなど、さまざまないろの招き猫が見られますが、これらは、風水に関連して作られているようです。
金色は金運、ピンクは恋愛運、学業成就には青色など、次第にこれらの色の招き猫も定着化してきています。
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