季節のしきたりと日本の心

弥生(やよい・三月)

他の月のしきたり、行事を見る >> 一月 二月 三月 四月 五月 六月 七月 八月 九月 十月 十一月 十二月

雛祭り

三月三日。
平安時代に貴族の子供が遊んだ雛を、江戸時代の中ごろから内裏雛として伝えました。
「雛」とは、「そっくりな」「小さくかわいらしいもの」といった意味があります。
男女一対の内裏雛を並べ、その下に三人官女、五人囃子、随身、仕丁などを飾りますが、飾り方は地方によって多少異なります。
一般的には向かって右に女雛、左に男雛を飾ることが多いようです。

菱餅・雛あられ
上から紅・白・草色と重ねた菱形の餅と、もち米を炒って作ったアラレを雛壇の両側に一対ずつ置きます。
菱餅の上段の「紅」は「桃」、中段の「白」は「雪」、下段の「緑」は「草」を表し、桃が咲き、雪が残っていて、草が生え始める季節を意味しています。
雛あられの色も菱形と同様の意味です。

雛祭りの料理
蛤の潮汁、菜の花のおひたし、ちらし寿司、白酒、蓬餅、さざえのつぼ焼き。
女の子が男の子を招いてご馳走します。
さざえのつぼ焼きは、さざえが倒れぬように焼き粗塩を敷くのが一般です。蛤の二枚の貝は、他の貝ではピタリと合わないため、貞操のしるしとして雛祭りの献立に加えられているようです。

お水取り

三月十三日。
毎年、三月一日から十四日の期間、奈良県にある東大寺の二月堂では、千二百年以上続く「修二会(しゅにえ)」または「修二月会(しゅにがつえ)」と呼ばれる行事が行われており、そのうちの十三日に行われる儀式を「お水取り」と言います。
テレビなどでよく見るお水取りの儀式は、十二日の深夜から行われ、若狭井という井戸から観音様にお供えする「お香水(おこうずい)」を汲み上げて、二月堂へ運びます。
この時、お香水を運ぶ修行僧たちの道明かりとして、「お松明(おたいまつ)」と呼ばれる大きな松明が振り回され、その火の粉を浴びると、一年間無病息災で過ごせるということです。

春のお彼岸

三月十八日頃から二十四日頃までの七日間。
昼夜の時間が等しくなる「春分の日」が中日。
煩悩の多いこの世から、菩薩様のように心を動揺させず、彼岸にいけるように、この七日間だけでも精進潔斎、身を清める日というのが本来のお彼岸です。
ご先祖様のお墓を掃除してお水、お花、線香を供えます。
また、春分の日は、日の出から日の入りまでの時間と、夜の時間の長さがほぼ同じ日でもあります。
自然の美しさをよく味わい、その恵みを喜び、自然をたたえ、生物をいつくしむ日として、国民の祝日に定められているのが春分の日です。

今日は何の日?

三日 耳の日
    金魚の日
四日 サッシの日
    ミシンの日
七日 消防記念日
八日 国際婦人デー・ミツバチの日
九日 エスカレーターの日
     バービー人形誕生日
十一日 パンダ発見の日
十三日 サンドイッチデー
十四日 マシュマロデー
      キャンデーの日
二十日 上野動物園開園記念日
二十一日 ランドセルの日
二十一日頃(春分の日) 卵の日
二十二日 放送記念日
        世界水の日
二十五日 電気記念日
二十七日 さくらの日

三月の花

椿・沈丁花・菜の花・福寿草・梅・菫(すみれ)・蒲公英(たんぽぽ)・木瓜(ぼけ)・蓮華・土筆(つくし)

三月の野菜

春菊・きゃべつ・玉葱・葱・分葱(わけぎ)・芹(せり)・ブロッコリー

三月の魚介

栄螺(さざえ)・蛤(はまぐり)・浅蜊(あさり)・真鯛・鰤(ぶり)・鰊(にしん)・鮪(まぐろ)

三月の果実

ネーブル・レモン・蜜柑(みかん)

▲ ページ上部へ戻る